岩谷産業が蛍石の原料となるフッ化カルシウムの合成に成功。人口蛍石の低価格化に貢献する?
岩谷産業株式会社が蛍石の原料となるフッ化カルシウムの合成について発表しました。
<世界初 !> フッ化カルシウム(蛍石)合成技術を確立レンズ用原料として天然資源に依存しない安定供給を実現
岩谷というとカセットコンロくらいしか縁がありませんでしたが、こんな技術があるのですね。
プレスリリースによると、炭酸カルシウムとフッ化水素ガスを反応させるそうですが、フッ化水素ガスの扱い方に岩谷の技術が活きているということなので、ガスのイメージはあながち間違いではないようです。
今回合成したフッ化カルシウムは高純度で天然に産出する蛍石の最上級グレードと同等ということで、カメラ用のレンズや天体望遠鏡などの硝材として利用が可能であり、すでにサンプルの評価を光学レンズメーカーに依頼し、合格点をもらっているようです。
今回の合成技術により天然物とは異なり安定供給が可能とのことですが、値段については天然のものと比べると現状では倍の値段となっていて、直ちに安価な蛍石レンズの供給が可能になるわけではありません。
将来的には天然物と同程度の値段になることを目指しているようですが、数年で、というのは難しいのかなと思います。
気になるのは、天然原料から制作した蛍石と光透過特製が異なるようです。天然由来の蛍石では紫外線の透過率が低い一方で、今回の原料を使用したものは紫外線がしっかりと透過するそうです。
光学特性として優れ新しい硝材として注目された透明セラミック(村田製作所のルミセラ)は結局カメラ用には定着しませんでしたが、この原料を使用した蛍石はどうなるでしょうか?
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