ニコンがサムスンのカメラ事業を買収?狙いがあるとしたら、それは…
サムスンはヨーロッパにおけるカメラ事業をおしまいにしていくことは噂にとどまらず、サムスンが認めていることですが、そのカメラ事業をニコンが引取り、ニコンは新しいミラーレスを開発・発売する、という噂が出てきました。
ニコンがミラーレスを出す?
ニコンは既にNikon1というミラーレスを出していますが、やはりAPS-Cやフルサイズのミラーレスが欲しい!というユーザーは多いと思いますし、将来的に一眼レフの大部分がミラーレスに置き換わるのは自然な流れだと思います。
現状はライカまでもがミラーレスを販売し、フォーマットが大きいミラーレスを出していないのはニコンとペンタックスだけとなりました。ニコンもAPS-C以上のフォーマットでミラーレスを販売する他ないでしょう。
狙いはレンズ?
新たにミラーレスのシステムを始めるにあたり、難しいのはレンズを揃えることでしょう。そこで既にレンズがある程度出ているサムスンのNXマウントを使用する?ということはあり得るのでしょうか?
サムスンのデジカメは日本では展開していないので馴染みがありませんが、2.8通しの標準ズーム、望遠ズームを出していますし、当然ですが安い標準ズームも望遠ズームも、高倍率ズームも出ています。単焦点レンズは10mmから85mmまで7種類も出ています。
これらのレンズは恐らくサムスンは光学的な設計も製造もやらず、サムスンはSchneider銘のレンズを使うことがあったので、Schneiderが担当していたのかもしれません。実際に、サンプルを見るとなかなかよさそうなレンズがあります。
これらのレンズを使えるようにすることでニコンはミラーレスをスムーズな船出にしたいと考えているのか?というと、それはないような気がします。
マウント径やフランジバックだけでなく接点も、ミラーレスは新しいマウントにして様々な考えを積み込みたいとニコンは考えているでしょう。なので、レンズ不足の解消だとしてもNXのマウントを採用することはないでしょう。
狙いはセンサー?
ニコンはサムスンから有利にセンサーの供給を受けるため、サムスンのカメラ事業を引き取り後始末を担当する、というのは自然かなぁと思います。
というのも、ニコンは以前から撮像センサーの供給先をソニーだけにならないようにしてきたからです。
D3000はソニー製の撮像センサーを採用していましたが、D3100からはソニー製を避けたと言われています。これはD3000用の撮像センサーの供給が不安定になり、売りたくても売れない状況が出来たからだという話しです。
ソニー製センサーの供給が少なくなり、売りたくても売れないという状況はオリンパスも経験していて、ソニーから供給を受けていた当時トップシェアのオリンパスCAMEDIAは一気に萎んでしまいました。その後オリンパスはコダックと組み、フォーサーズを立ち上げ、パナソニックと組み、マイクロフォーサーズを立ち上げました。オリンパスはソニーと決別し、撮像センサーの供給を受けられるコダックとパナソニックを大切にしたわけです。
キヤノンは自社で撮像センサーの開発、製造が出来ますが、ニコンは製造ができません。ニコンもいつオリンパスのように梯子を外されるのか危機感を持っていておかしくありません。
最近のニコンはソニーだけに偏らないよう、D3000系などに東芝製の撮像センサーを採用していましたが、ここに来て東芝の撮像センサー事業はソニーへ売却となり、ニコンの撮像センサー探しの旅は振り出しに戻ることに。
そこで急遽現れたのがサムスンなのかもしれません。
サムスンはカメラ事業を撤退、ニコンは撮像センサーの供給元を探している。両社の関係は願ったりかなったりに思えます。
狙いは動画関連?
ニコンは動画関係が他のライバルメーカーと比べて弱いのは間違いないでしょう。
動画撮影は行わないから必要ない!というアマチュアのユーザーは多く、特にその声はニコンユーザーから多く聞こえるような気がしますが、だからといってメーカーとしては動画が弱いままという状況は受け入れられないでしょう。
プロのフォトグラファーは最近では動画撮影が出来るのが当たり前、という状況にあり、スチルとムービーで別の機材を揃えるというのでは効率が悪く、現状ではプロが選ぶ機材からニコンが除外されかねない状況です。
先日、D4sとD750がファームアップにより外部レコーダーに対応しましたが、これもニコンが動画の遅れを気にしてのことでしょう。
ニコンに対し、サムスンがどれだけ動画関係で先をゆくのかよくわかりませんが、サムスンのNXシリーズでは既に4kに対応していることからも、動画関連の画像処理は少なくともニコンよりは先に出ていると考えられます。
動画関係はスマホでも使える技術だと思うので、サムスンが提供するとしてもそんなに簡単ではないような気がしますが、カメラ事業の後始末とのバーターだと考えると妥当なのかもしれませんが、微妙かなぁと思います。
ニコンが修理を担当?
カメラ事業の撤退は最近ではコニカミノルタ、京セラなどが行っていますが、コニカミノルタの場合はカメラ事業の大部分をソニーに譲渡しました。
京セラの場合は買収などはなく、修理などのサポートも京セラが今年で終わってしまいましたが、対応していました。
カメラ事業をやめたから修理は出来ません!というわけにはいかず、法律で定められた期間はメーカーは修理を受け付ける必要があります。それをサムスンがニコンに投げるのでは?という推測があり、これは十分にありえると思います。
例えば、サポート窓口はサムスンが行い、修理などはニコンが担当する。
サムスンは家電やスマホなどを沢山販売しているので修理窓口も十分にあるでしょう。しかし、実際の修理となるとカメラ関連の修理はどこでも出来る、というわけではないと思うのでニコンが担当する、という予想です。
ニコンが修理を担当するとして、その対価が撮像センサーの供給なのか動画関連技術なのか、はたまたNXマウントなのか。
最後に
ちなみにNikon Rumorsはサムスンとニコンの噂を否定しています。ニコンにとってほとんどメリットがない、という事が書かれていますが、これは確かにそうだと思います。
しかし、撮像センサーの供給元が欲しいというニコンの考えは強いものがあると思われるので、全くあり得ないというほどでもないでしょう。
サムスンのNX1やNX500に使われている裏面照射型の2800万画素の撮像センサーはDxo markではソニー製と同程度のスコアを出しています。
ニコンは撮像センサーの供給元を求めているのは間違いなく、サムスンは十分な質を持っています。日本市場においてサムスンのブランドイメージは非常に低いですが、撮像センサーだけなら敢えてサムスンの名前を出す必要がないので、ニコンのブランドイメージに対する影響はほとんどないと思います。
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