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デジタルカメラを使いこなすコツのあれこれを紹介

サードパーティのレンズはカメラの機能が十分に使えない可能性はあるのか?

   

シグマやタムロン、トキナーなど、サードパーティのレンズはニコンやキヤノンのボディ性能、機能を十分に使えていないのでは?という疑問を持つ方は少なくありません。
それぞれのマウントはボディとレンズで様々な情報をやりとりしているので、AFやAEで性能を十分に発揮できないのでは?という疑問です。
実際のところ、そういうことがあり得るのかどうか?中の人にしかわからないことですが、ちょっと考えてみました。

ニコンとシグマの法廷闘争

カメラメーカーとレンズメーカーにはユーザーには知りえない色々なことがあるようです。
ニコンはシグマに対して、手ぶれ補正の特許を侵害しているとして訴え、最終的には和解しました。東京地裁の16億円賠償判決後の和解なので、それなりの和解金になったと思います。シグマは特許関連の係争は強かったそうですが、この件ではほぼ完敗です。
タムロンやトキナーはカメラメーカーに対してマウント使用料のようなものを支払っているけれど、シグマはそれをやっていないと言われています。それが遠因となりニコンは訴訟に踏み切ったのでは?といわれるたこともありました。
それらの噂が本当かどうかわかりませんが、特許訴訟はできれば避けるのが一般的ですから、ニコンは腹に据えかねての事だったと思いますが、

新しいボディが発売されると動かなくなるレンズ

ニコンやキヤノンから新しいボディが発売されると、シグマのレンズが正常に動作しないことがしばしばあります。こういった場合はレンズをメーカーに送り、ファームの更新やROM交換してもらい正常に動くようにしてもらうほかありません。以前はROM交換だったので、古いシグマのレンズが特定のボディだけ動かないという場合はROMが残っていなければ動かないままです。今はファームアップで対応できるので製造が終わったレンズでも対応してもらえると思います。
最近ではニコンのD5300、Dfではシグマのレンズはファームアップが必要になったレンズがありました。ニコンとシグマの和解前は頻繁にあった印象がありますが、フィルム時代からシグマのレンズはニコンでもキヤノンでもミノルタでも新しいボディで動かなくなる事は珍しくありませんでした。

ニコン1はサードパーティを排除

サードパーティのレンズは、いつでもカメラメーカー次第で動かなくもなりますし、わからないだけで機能が制限されている可能性も考えられます。
例えば、ニコン1用のマウントアダプターFT1は社外レンズの多くはAFが動作しません。AFはダメでMFなら使えるものもあれば、ほぼ使い物にならないレンズもあります。
このようにカメラメーカーが排除しようと思えば、サードパーティのレンズを排除することは可能なようです。FT1のような例は少し極端ですが、キヤノンも同様に機能の一部を制限することも可能だと思われます。

現状どうなのか?

ニコンやキヤノンのボディにサードパーティー製レンズをつけた時、カメラボディ側がいじわるをして、AF精度を落としたり、AFスピードを遅らせたり、手ぶれ補正の効きを悪くすることは技術的には可能であると思います。
しかし、それをするとレンズが悪いのかボディが悪いのか、ユーザーは判断が難しく、ニコンやキヤノンのボディの性能が悪い!と捉える可能性は低くないでしょう。
そうであれば、ボディ側がサードパーティー製レンズにいたずらをする事は考えにくいのではないかと思います。
少し前から、ボディでレンズ毎のAF調整が可能になっていますが、サードパーティー製レンズでもその機能は使えますし、D5とD500では更に進んで自動で行えるそうです。これはレンズが原因でもボディの評判を落としたくないためでしょう。

今後はレンズ限定機能へ?

一方でマイクロフォーサーズでは特定のレンズと特定のボディの組み合わせでのみ発揮する機能を打ち出しています。例えばオリンパスの深度合成です。
「深度合成」がブツ撮りを変える!
深度合成に使えるレンズは「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」の3本のみで、パナソニックのレンズでは使えませんし、オリンパス製のレンズのほとんどが使えません。
今後はこういった特定のレンズでのみ使える機能が増えることで、サードパーティー製レンズを排除する可能性はあるでしょう。
(フォーサーズから派生したマイクロフォーサーズで社外レンズを排除するのは奇妙な印象がありますが)

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